2026.01.29 Thu 2026年01月29日(木) 大阪府知事選・大阪市長選についての理事長声明
大阪府知事選・大阪市長選についての理事長声明
大阪府保険医協同組合理事会は、現在進められている大阪府知事選挙および大阪市長選挙をめぐる一連の経過について、府政・市政運営のあり方、ならびに民主主義と地方自治の観点から、深い懸念を表明します。
今回の選挙については、その実施に至った経過や必要性について、府民・市民に十分な説明がない中で強行されました。行政運営上の重大な支障や、選挙によらなければ解決できない合理的理由が明示されないまま選挙が行われることは、選挙制度の趣旨や民主主義のあり方の観点から、看過できない問題であり、また、大阪都構想をめぐっては、これまでに二度、住民投票が実施され、いずれも否決という結果が示されてきました。
住民投票は、特定の政策や制度変更の是非を直接住民に問う、地方自治において極めて重い意味を持つ制度であり、こうした住民による意思表示は、最大限尊重されるべきものです。これまで示された大阪市民の意思が十分に尊重されないまま、異なる政治的手続きを通じて同様の課題が繰り返し提起されるとすれば、住民参加の意義や民主主義への信頼そのものが損なわれかねません。
さらに、今回の選挙に多額の公費が投じられることも看過できません。物価高騰が続く中、医療・介護・福祉の現場では人材不足や経営難が深刻化し、地域医療体制の維持が大きな課題となっています。限られた財源が、府民・市民の命と暮らしを守る分野に優先的に使われるべきであることは言うまでもありません。
加えて、近年、政治を担う議員が、法令遵守や公的制度の扱いに対する姿勢が問われる事案が相次いで報じられています。社会保障制度や公的制度は、住民の信頼の上に成り立つものであり、その運用に疑念が生じることは、行政や政治全体への信頼を大きく損なうものです。当該議員は、それら事案の説明責任と高い倫理性が求められます。
私たちは、地域医療の現場で日々、府民・市民の命と健康を守る立場にあります。その経験から、政治や行政の判断は、住民の生活の安定、医療・福祉の充実、将来への安心につながるものでなければならないと考えます。民主主義と地方自治は、住民の意思が尊重されてこそ成り立ちます。私たちは、これまでに示されてきた民意を重く受け止め、府民・市民の命と暮らしを最優先に考える府政・市政運営が行われることを強く求めます。
2026年1月29日
大阪府保険医協同組合理事長


